こんにちは。
ファイナンシャルプランナー(1級FP技能士)のhanaです。
この記事ではFX取引で大損につながりやすい失敗例とその対処法をお伝えします。
この記事が参考になる人
・FXをはじめる前の人(未経験者)
・FXをはじめて間もない人(初心者)
・FXで失敗をよくする人
加えて、現時点でのトレードが上手くいっている人も失敗例を知っていることで足元をすくわれる可能性が下がりますので、参考になると思います。
FXの失敗例11選
FX投資の失敗はおもに3パターンです。
・FX「投資」以前の残念すぎる失敗
・知識不足による失敗
・自信過剰や慢心が原因の失敗
上記3パターンに該当する11の失敗を紹介します。
FXを「運ゲー」と勘違い
FXにはスワップポイントもありますが、基本的には「為替相場が上がるか下がるか」の取引ですので、確率的には勝つか負けるかは半々です。(スプレッドぶんやや負けますが…)
そのためFX投資家のなかには、FX取引を「運」次第のゲームだと考えている人がいるようです。
そんな人は保有ポジションの損失を「運が悪かっただけ」というスタンスで捉えますのでテキトーなトレードになりやすく損失が発生しやすい傾向にあります。
FXは「運」で勝ったり負けたりすることもありますが、ゲームではなく「投資」ですので真剣に相場と向き合う必要があります。
生活費でFXトレードをする
FXは証拠金取引ですので、そもそも資金以上の取引ができるのですが、それでも「もう少し証拠金があればもっと稼げるのに…」といった「欲」からついつい生活費をFX口座に入れてトレードをする人がいます。
ときには借金までしてFXをする人もいますが、負けたときのことを考えると危険すぎますし、生活費や借金では冷静に相場と向き合うことが難しいのでFXは余裕資金で行うのがいいでしょう。
ナンピン売買
ナンピンとは、例えば…①保有している買いポジションが下落、②下がっている価格で買い増し、③保有ポジションの買い単価を低下させる効果がある、④相場が上昇に転じたさい利益ラインに入りやすい手法です。(ナンピン買い)
ナンピン自体が悪い投資手法というわけではありませんが、相場が下がっているときに買うことはトレンドに逆らった売買をすることですので、現在のトレンドが継続するケースでは損失がいっそう広がる危険性があります。
またナンピンによる買建てぶん証拠金が拘束されますので新規のポジションを取りづらくなり、トレンド継続の状況によっては証拠金維持率を割り込む可能性があります。
過度なナンピンは失敗のもとになる可能性が高いので注意が必要です。
とりあえずエントリー
どんな相場でもとりあえずエントリーしてポジションを保有してしまう、いわゆる「ポジポジ病」もFX取引において失敗につながりやすいトレードです。
重要な経済指標の発表前後やボラティリティ(価格変動幅)が大きくなりやすい時間帯などにとりあえず(無目的に)エントリーしてしまうと想定外の損失が発生してしまう可能性がありますので、特に初心者の間はこういった相場が乱高下しやすい時間帯は避けたが無難です。
レバレッジの効かせすぎ
国内のFX業者を利用して個人投資家がFXをする場合、証拠金の25倍まで取引ができるレバレッジという仕組みは資金効率が高まることからFX投資のメリットといえます。
反面、儲けが2倍なら損失も2倍となる表裏一体の関係ですので、レバレッジには「ハイリスク・ハイリターン」の要素があります。
証拠金に対する過度なレバレッジは追証や強制決済のおそれが高まりますので注意が必要です。
投資金が少なすぎる
レバレッジ25倍の場合、為替レート100円で1,000通貨の取引であれば証拠金は4,000円ですので少額の証拠金でもトレード可能です。(※FX会社によっては最低入金額が規定されている場合あり)
ただし、ギリギリの証拠金で取引をする場合、為替がほんの少し思惑と逆に動くだけで証拠金維持率を割り込み、追証や強制決済の可能性がありますので投資金(証拠金)は多めに入れておき実効レバレッジを高く保つようにしましょう。
大きな賭けに出る
FX取引で損が続くとイライラしたり、焦ったり、辛くなったり、と冷静さが欠けてきて、つい今までの損失を取り返そうと大勝負に出る人がいます。
普段は取引しない値動きの荒い通貨ペアであったり、レバレッジを最大にした取引だったり、と大勝負の内容は人それぞれですが冷静さを欠いた取引が上手くいくケースはあまりないので、損失が続いている場合は一度相場から離れることも大切かもしれません。
利少損大
FXは基本的に為替が上がるか下がるかの取引ですので、利益が出ることもあれば当然損失が出ることもあります。
そのためFX取引では「損失をいかにおさえて利益をいかにのばすか」という「利大損少」のトレードを心がけることが大事です。
ですが、つい利益が出るとその利益を確保したくなり、損失が出るとその損失を認めたくない(確定させたくない)ことから損切りができず、結果「利少損大」のトレードになってしまう人がいます。
小さな負けを嫌って損失が広がっては元も子もないので、新規にポジションを保有するときは事前に損切りと利益確定のラインをしっかり定めて「利大損少」となるトレードを心がけましょう。
ロスカット(逆指値)せず大損
逆指値注文には設定しておくことで一定以上の損失が発生しないようにする保険のような役割がありますが、この設定をせずポジションを保有していたことで知らぬまに大きな損失が発生してしまうケースがあります。
特に為替は昼間の東京時間よりも夕方以降の時間帯に動きやすい傾向にあるので就寝中に大きな損失が発生して追証や強制決済になってしまった人もいます。
想定外の損失を避けるためにも寝る前(できれば新規注文が約定したタイミング)には逆指値注文を入れておくなどのリスク管理が重要です。
スワップポイントねらいで為替差損
スワップポイントとは通貨ペアの金利差調整額ですので高金利通貨を買っていることで受け取ることができるのですが、その場合為替差損のリスクに注意が必要です。
せっかく高いスワップポイントを受け取っていても為替差損がそれを上回ると投資損益はトータルでマイナスになりますので取引するさいは高金利通貨国のファンダメンタルズを分析して検討することが望ましいといえます。
またスワップポイントという存在を知らずスワップの支払い側でポジションを持ち越して損失が発生するケースもありますので、取引の前にスワップの受け払い状況を確認しておくことも大切です。
過去に成功したトレード方法を使い続ける
テクニカル分析やファンダメンタルズ分析を使ったトレードが上手くいくと、それが「必勝法」であるかのような錯覚を覚える人がいます。
それが何度も続いたり、その分析方法に自分なりのエッセンスを加えていた場合はなおさら「必勝法」だと自信を持つ傾向にあります。
上手くいっている間はもちろんいいのですが相場動向は刻一刻と変化していますので、その必勝法が対応しきれない状況がいずれ起こると思います。
そのときに過去の成功トレードを使い続けてしまうと損失が広がる可能性がありますので、相場の変化(経済・社会情勢など)に応じてトレード方法を定期的に見直すことも大事なことです。
また、少し異なりますが自分に都合のいいテクニカル指標だけで取引をする人もいますが、そういった場合もトレードスタイルの見直しが必要かもしれません。
<わかりやすい解説動画>
FX初心者によくある失敗例ベスト5・大損する前にこれだけは避けるべき!!
FXで失敗しないための対処法
FX取引で失敗しないために、まず意識しなければならないことは「損失=失敗」ではない、ということです。
保有している通貨ペアに評価損(損失)が発生すると失敗したような気がしてしまいますが、FXは相場が上がるか下がるかの取引ですので損失が発生することはむしろ自然なことです。
ここで大事なことはその損失と利益の割合です。
損失が何回発生しても利益金額(※回数ではない)が損失額を上回ればそれは失敗ではなく成功ということになります。
一方で損失額が上回る場合はそれは失敗といえるでしょう。
このことから、記事内でも書きましたが「いかに損失をおさえ、いかに利益をのばすか」が大事です。
そのためには「損失をおさえる」ことが重要です。(利益は損失をおさえた結果、相対的にのびます)
損失をおさえるためにできること
・ポジションを持ちすぎない(大きなレバレッジをかけない)
・新規注文が約定したら逆指値(損切り)の設定をする(損切りの目安は証拠金の2%など)
・為替相場が予想とはずれたら損切りする
・トレンド判断ができたときやエントリーする理由が明確にあるときなど自分が得意なときだけトレードするようにする
・重要指標発表前後や値動きが激しい時間帯のトレードはさける
・知らない国の通貨ペアは安易にトレードしない(初心者の間は通貨ペアを絞る)
・経済、社会情勢の変化に応じてトレードを見直す
・初心者の間はポジションをできるだけ持ち越さない
・常に冷静にトレードできるようにメンタル面を鍛える
・トレードルールをつくる
FXにおいて重要なことは、ひたすらに利益を追求することではなく、損失を防ぐための対策をしっかりと講じることと言われています。
引用:FXで失敗する人に共通する5つの事例とその回避策(SMBC日興証券)
上記の他にも、FXの勉強をすること、自分にあったFX会社で取引することも大切です。
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私も使っているFX会社です。参考になれば幸いです!