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住宅ローンの繰り上げ返済は必要ない2つの理由【独立系FP解説】

住宅ローンの繰り上げ返済は必要ない2つの理由【独立系FP解説】
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こんにちは。

ファイナンシャルプランナー(1級FP技能士)のhanaです。

今回↓

住宅ローンの繰り上げ返済をすると返済負担が減るからおすすめです、と本に書いてあったけど繰り上げ返済したほうがいいのかな?

こんな疑問を解決します。

住宅ローンの繰り上げ返済

住宅ローンの繰り上げ返済には2つのパターンがあります。

1つは繰り上げ返済をすることで今後は、毎月の返済額は変えずに返済期間を短縮する返済期間短縮型

もう1つは繰り上げ返済後、返済期間は変えずに毎月の返済額を減らす返済額軽減型

このうち繰り上げ返済による効果が大きいのは返済期間短縮型になります。

返済例: 住宅ローン3,000万円を返済期間35年、金利2%で借りた場合→毎月の返済額は99,378円、総返済額は4,174万円。この住宅ローンを 10年経過後に200万円繰り上げ返済した場合

返済期間短縮型

毎月の返済額は99,378円のまま返済期間が25年→22年4カ月になる、その結果利息の軽減額は120万5,654円となります。

返済額軽減型

返済期間は残り25年のまま、毎月の返済額が99,378円→90,880円になる、その結果利息の軽減額は54万1,276円となります。

※繰り上げ返済額計算にあたり「金融広報中央委員会知るぽると」のシミュレーションを利用しています。

hana
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上記の計算のとおり繰り上げ返済をすると今後の利息が軽減されますので、負担の面で効果的(特に返済期間短縮型)ですが、その上で私がFPとして不要だと判断する2つの理由を説明します。

住宅ローンの金利

住宅ローンの繰り上げ返済が不要だと考える1つ目の理由は超低金利です。

現在(2020年3月時点)の住宅ローン金利は変動金利で0.4%程度、10年固定金利で0.55%程度、全期間固定金利で1%程度から、と超がつく低金利です。

1%程度の金利負担であれば、繰り上げ返済の資金を他の運用(投資など)にまわして金利以上の利回りをねらうか、預貯金額に不安がある場合はストックしておくほうが心理的に安心です。

現在、毎月の住宅ローンを問題なく返済できているのであれば、わざわざ一部を返済するより、低金利の恩恵をフルに活用することが妥当だと判断します。

団体信用生命保険(団信)

住宅ローンの繰り上げ返済が不要だと考える2つ目の理由は団体信用生命保険の存在です。

団体信用生命保険(団信)とは、住宅ローンを借りる者を被保険者、銀行等の住宅ローンを貸す側を保険契約者及び保険金受取人として、生命保険会社と結ぶ契約です。

住宅ローンを借りている者が返済期間中に死亡または高度障害状態になった場合、残りの返済額を生命保険会社が銀行等の金融機関に全額支払う仕組みになっています。

hana
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万が一が起きた場合、団信で全額弁済されるので、以後の住宅ローン返済義務はなくなります。

なお、団体信用生命保険の保険料は住宅ローン金利に含まれている場合が多いので、特段の保険料負担はありません。

※保険会社によっては三大疾病や8大疾病等の場合にも対象になる団体信用生命保険もあります。(金利上乗せあり)

さいごに

今回の記事では住宅ローンの繰り上げ返済は必要ないと判断する2つの理由として現在の金利水準と団体信用生命保険の存在を解説しました。

住宅ローンの負担は、一般的に家計に占める割合が大きいので、できるだけ早く解放されたいお気持ちはよくわかりますが、繰り上げ返済をする前に金利水準や万が一の団信の恩恵を考慮して判断されるといいでしょう。