こんにちは。
ファイナンシャルプランナー(1級FP技能士)のhanaです。
今回は↓
私の家には貯金がありません。あればあるだけ使っちゃうっていうか…このままじゃ家庭の今後が心配です。何かいいお金の貯め方はありませんか?
こんな方のために半強制的に貯めるお金の貯め方を紹介します。
半強制的にお金を貯める天引きとは
天引きとは自動的に給料や口座からお金が積み立てられる(引き落とされる)仕組みです。
例えば、家計の収入を生活費に支出する前に差し引いて貯蓄等にまわすことで、半強制的にお金を貯めることができます。
天引きの効果①
差し引いた残りの金額で生活費のやりくりをしますので、例えば世帯の収入が月額30万円の場合、25万円で生活することができれば毎月5万円を預貯金等にまわすことができます。(年間60万円)
「それができれば苦労しないんだよ!」と怒られそうですが、天引きをするコツは天引きしたお金はもともとなかったもの、と考えることです。人はお金が「ないなら・ないで・ないなり」に生活していけます。
天引きの効果②
お金があればあるだけ使ってしまう生活の場合、毎月の収入と支出はプラマイゼロとなりますが、その場合どこかで問題が起きたら行き詰るリスクがあります。
例えばケガをして収入が途絶えた場合や急な結婚式や葬式等でお金が必要になった場合などです。
このとき天引きによる貯蓄があれば取り崩すことで難を切り抜けることが可能です。
会社員の天引き方法
会社員(勤め先が導入している場合)は給与から天引きする3種類のお金の貯め方があります。
一般財形貯蓄
一般財形貯蓄とは資金(積立)の目的を問わず給与から天引きして貯蓄できるお金の貯め方です。
積立期間は原則として3年以上となり、1年経過後は自由に資金の引き出しを行えます。
預け入れた資金の利息に財形年金貯蓄や財形住宅貯蓄のように非課税枠は設定されていませんが、将来住宅の建設や購入、リフォームをするさいに財形持家転貸融資の対象となり費用の90%・積立残高の10倍(最高4,000万円)までの融資を受けることが可能となります。
非課税枠はありませんが積立目的は結婚資金でも教育資金でも何でもいいので利用しやすいお金の貯め方です。
財形住宅貯蓄
財形住宅貯蓄とは、住宅の建設や購入、工事費用が75万円を超えるリフォームを目的に給料から天引きして積み立てるお金の貯め方です。
積立期間は5年以上で契約時の年齢が55歳未満の勤労者であることが条件となりますが、積み立てている資金の元利合計550万円(財形年金貯蓄とあわせて)までは非課税となるメリットがあります。
住宅の建設や購入等以外の理由で解約すると550万円までの部分にも課税されますので、住宅の購入等を目的として天引きする場合におすすめのお金の貯め方です。
財形年金貯蓄
財形年金貯蓄とは、老後の資金づくりを目的として給料から天引きして積み立てるお金の貯め方です。
積立期間は5年以上で契約時の年齢が55歳未満の勤労者であることが条件となりますが、積み立てている資金の元利合計550万円(財形住宅貯蓄とあわせて)までは非課税となるメリットがあります。
積み立てた資金は原則として60歳以降に5年以上20年以内の期間(保険商品によっては終身タイプもあり)を定めて年金形式で受け取ることになります。
年金目的以外の理由で解約すると550万円までの部分にも課税されますので、老後資金を目的として天引きする場合におすすめのお金の貯め方です。
個人でできる天引き方法
会社に財形制度がない場合や自営業者の方やフリーの方が自動的に天引きを行う方法として、銀行の自動積立定期預金を利用したお金の貯め方があります。
自動積立定期預金を活用するさいのポイントは、給料が振り込まれる口座で自動積立定期預金を開設して、毎月の積立額(定期預金として引き落とされる金額)は給料日の翌日か翌々日等の比較的近いタイミングにして振替日を設定することです。
給料日の翌日くらいなら間違えておろしたりしないでしょう…
ちなみに給料日と同日に振り替えるのは避けるべきです。万が一給料の支払いタイミングより先に引き落としになると面倒ですので。
さいごに
今回はお金をなかなか貯められない方が半強制的に貯める方法として、会社員等の場合の財形制度と自動積立定期預金についてお伝えしました。
お金の貯め方には預貯金以外にも投資の方法もありますが、投資経験がない(浅い)場合や確実に一定額を積み立てなければならない場合は預貯金が安心だと思います。
確実にお金を貯める方法として「天引き」は効果的ですので、ぜひご一考ください。