不動産取引の手付金の目的や性質、瑕疵担保(契約不適合)責任

不動産

こんにちは。

1級FP技能士(ファイナンシャルプランナー)のhanaです。

今回のFP2級、FP3級資格試験講座は不動産取引の手付金と瑕疵担保責任についてFP試験で問われやすいポイントを中心に説明いたします。

それでは、FP講座を始めます。

※民法改正により2020年4月以降は瑕疵担保責任から「契約不適合責任」として制度が変更されましたので、変更点を追記しています。

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手付金とは

不動産取引における手付金とは、売主と買主の間で売買契約が成立したさい、買主から売主に渡す金銭のことで、契約違反の有無にかかわらず一方的な契約解除権を認める目的や契約違反時の違約金等の目的のもと行われる仕組みです。

hana
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手付金は売買代金の一部です。例えば、100万円の商品を買う契約をして、手付金として10万円を支払っている場合、残りの購入代金は90万円になります。

手付金による契約解除

契約解除権とは、買主は支払った手付金を放棄することで、売主は手付金の倍額を返還することで契約を解除できる権利です。

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なお、手付金の倍額を返還するとは、受け取った手付金+同額の金銭を支払うことです。

ただし、手付金による契約解除をするさいの注意点として、相手方が契約の履行に着手するまでの間しか認められません。

宅建業者が売主の場合

宅建業者は、売買や貸借の代理・媒介をするにあたり受け取れる報酬に限度額が設定されています。

例:賃貸借の仲介契約で買主・売主双方から受け取れる金額はあわせて賃料の1カ月分

手付金においては宅建業者が売主となる場合、買主から売買代金の20%を超える手付金を受け取ってはいけない、と定められています。

瑕疵担保責任(契約不適合責任)とは

瑕疵担保責任とは、売買した不動産に構造上の不備などの隠れた瑕疵があった場合、売主が買主に対して負う責任のことをいいます。

隠れた瑕疵とは、通常の注意では発見することが難しい欠陥のことです。

この場合の売主の責任は、不動産の欠陥(瑕疵)について売主自身に問題があったかどうかに関係なく責任を負います。

hana
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ただし、買主が不動産の欠陥を事前に知っていた場合は責任を負いません。

※2020年4月以降は買主が不動産の瑕疵を知っていた場合でも契約内容に適合しないと認められるものは売主が責任を負います。

買主は不動産に隠れた瑕疵があることを知った場合、その瑕疵により契約の目的を達成することができない場合は、瑕疵があることを知った日から1年以内であれば契約を解除することができます。また、契約を解除せずに損害賠償を請求することもできます。

※2020年4月以降買主は契約の解除または損害賠償請求の他にも追完請求(補修や代替物を求めるなど)や代金減額請求を行えるようになりました。

なお、瑕疵担保責任の規定は買主、売主の双方が合意することで、契約時に瑕疵担保責任について「売主は責任を負わない」とする特約を結ぶこともできます。

その他にも特約を付けることで変更できる規定に危険負担があります。

危険負担とは売買契約から不動産の引き渡しまでの間に、天災等で不動産に損害が生じた場合は買主の負担となる規定のことです。

この場合、買主は契約にしたがって売買代金を支払わないといけませんが(※2020年4月以降、買主は反対給付である代金の支払いを拒むことができるようになりました)、危険負担の特約を付けることで、買主の負担を売主の負担に変更することができます。

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さいごに

今回はファイナンシャルプランナー2級、3級試験範囲から不動産取引の手付金と契約不適合責任(瑕疵担保責任)について説明いたしました。

手付金による契約解除権は相手方が契約の履行に着手するまで、であることや、契約不適合責任(瑕疵担保責任)による契約解除の請求は、瑕疵があることを知った日から1年以内など、『相手方が』、『知った日から』など勘違いしやすいポイントです。

hana
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自分が契約の履行に着手しているぶんには問題なく解除できますし、瑕疵担保責任も契約から何年経とうが、隠れた瑕疵を知らないのであれば契約解除や損害賠償を請求する権利は残ったままです。

以上、今回のFP2級、FP3級資格講座となります。

このFP講座がお役に立てば幸いです。