個人事業税の計算方法と税額の申告納付をわかりやすく解説

暮らしとお金

こんにちは。

ファイナンシャルプランナー(1級FP技能士)のhanaです。

この記事では↓

個人事業を始めたのですが「個人事業税」って何ですか?

という人に向けて

・個人事業税の対象業種(法律で定められた70業種)

・個人事業税の計算方法

・個人事業税の申告納付

についてわかりやすく解説します。

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個人事業税の対象は70業種

個人事業税とは、その年の前年1月1日から12月31日までの不動産所得または事業所得にかかる収入について都道府県が課す税金です。

hana
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事務所または事業所が所在する都道府県に納める必要がある地方税と規定されています

※事務所(事業所)が複数の都道府県にまたがる場合は事務所等で働く人の人数によって按分した個人事業税を納付することになります。

個人事業税の対象となる事業所得(の業種)は法律で定められており「第1種事業」「第2種事業」「第3種事業」のいずれかの区分に該当する計70業種が対象です。

第1種事業(37業種)

第1種事業:税率5%

・物品販売業・運送取扱業・料理店業・遊覧所業・保険業・船舶定係場業・飲食店業・商品取引業・金銭貸付業・倉庫業・周旋業・不動産売買業・物品貸付業・駐車場業・代理業・広告業・不動産貸付業・請負業・仲立業・興信所業・製造業・印刷業・問屋業・案内業・電気供給業・出版業・両替業・冠婚葬祭業・土石採取業・写真業・公衆浴場業(むし風呂等)・電気通信事業・席貸業・演劇興行業・運送業・旅館業・遊技場業

上記37業種が第1種事業に該当します。

第2種事業(3業種)

第2種事業:税率4%

・畜産業・水産業・薪炭製造業

上記3業種が第2種事業に該当します。

第3種事業(30業種)

第3種事業①:税率5%

・医業・公証人業・設計監督者業・公衆浴場業(銭湯)・歯科医業・弁理士業・不動産鑑定業・歯科衛生士業・薬剤師業・税理士業・デザイン業・歯科技工士業・獣医業・公認会計士業・諸芸師匠業・測量士業・弁護士業・計理士業・理容業・土地家屋調査士業・司法書士業・社会保険労務士業・美容業・海事代理士業・行政書士業・コンサルタント業・クリーニング業・印刷製版業

第3種事業②:税率3%

・あんま、マッサージまたは指圧、はり、きゅう、柔道整復、その他医業に類する事業

・装蹄師業

第3種事業は税率5%の28業種と税率3%の2業種の計30業種が該当します。

※各事業区分の分類は東京都主税局ホームページを参照して作成しています。

上記事業区分の通り70業種と限定されていますがほとんどの個人事業主が該当すると考えられます。(該当しないのは作家や漫画家などの一部業種のみ)

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個人事業税の計算方法と注意点

個人事業税の対象となる個人事業主に該当した場合でも税額計算にあたっては損失の繰越控除分がある場合は差し引けますし、全個人事業主に共通の事業主控除(年間290万円)もありますのですべての事業所得(または不動産所得)に対して課税されるわけではありません。

個人事業税の計算式

個人事業税は通常、確定申告時の事業所得(または不動産所得)を基準に計算されます。

税額の計算方法

事業所得(または不動産所得)+青色申告特別控除額-各種控除額等-事業主控除(290万円)=個人事業税の所得金額

個人事業税の所得金額×(3%~5%)=個人事業税

各種控除額等とは

・青色申告者で事業所得の赤字による損失の繰越控除分がある場合のその控除額

・白色申告者で被災事業用資産の損失の繰越控除分がある場合のその控除額

・事業用資産を譲渡したことによる譲渡損失の控除額

・青色申告者で事業用資産の譲渡にかかる損失の繰越控除分がある場合のその控除額

個人事業税計算のポイント

①個人事業税では青色申告特別控除は適用されませんので個人事業税計算時に(所得税の事業所得計算時の差引分から)加算されます。

②不動産所得の損失のうち、所得税では土地等の取得に要した負債利子は損失金額として損益通算の対象になりませんが個人事業税を計算するさいは対象に含まれます。

③事業主控除の年間290万円は事業期間が1年に満たない場合は月割で計算されます。

個人事業税の計算例

計算例:コンサルタント業(業種)、事業所得500万円、青色申告特別控除65万円を適用、損失の繰越控除等はなし、の場合による個人事業税

500万円+65万円-290万円=275万円

275万円×5%=13万7,500円

※青色申告特別控除の65万円は2020年(令和2年)分以後の所得税からe-Taxによる電子申告または電子帳簿保存の要件を満たさない場合は55万円となります。

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個人事業税の申告納付

個人事業税は所得税の確定申告をした税務署から事務所(事業所)が所在する都道府県に所得に関するデータが送られることで納付額等の計算がされますので、原則として別途個人事業税の申告書を提出する必要はありません。

ただし、年の途中で事業を廃止した場合は廃止の日から1カ月以内、事業の廃止が納税義務者の死亡による場合は4カ月以内に個人事業税の申告が必要になります。

個人事業税の納付は都道府県から送られてくる納税通知書に基づいて原則として「8月末(第1期納期限)」と「11月末(第2期納期限)」の2回にわけて納付することになります。(納付税額が1万円以下の場合は8月末に一括納付)

ただし、納付税額が30万円以下の場合はコンビニ払いが利用できます。その他クレジットカード払いやペイジー対応金融機関での支払い、また、事前に申請手続きをすることで口座振替で納付することも可能です。

hana
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以上、参考になれば幸いです!