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プラチナに投資するリスクや投資方法をわかりやすく解説

プラチナに投資するリスクや投資方法をわかりやすく解説

こんにちは。

ファイナンシャルプランナー(1級FP技能士)のhanaです。

この記事では↓

家族で「金投資」を考えていたら「プラチナ投資」もあるようで少し興味がわきました…プラチナ投資の特徴や投資リスク、投資方法を教えてください。

こんな疑問を解決します。

プラチナ投資の特徴

一般的に貴金属投資といえば「金(ゴールド)投資」をイメージされる方が多いですが貴金属投資には金だけでなくプラチナもあります。

地金商や貴金属メーカーのCMやホームページ等で「純金積立」「プラチナ積立」と並列して記載されている場合が多く、同じような貴金属だという印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが金とプラチナは全くの別物ですのでご注意ください。

hana
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プラチナ投資には金とは違うプラチナ独自の特徴がありますのでその点を紹介いたします。

プラチナの用途

「プラチナ」と聞くと指輪などのジュエリーをイメージされる方が多いですが、実はプラチナの宝飾品としての利用は全体の約30%程度しかありません。

プラチナの主な用途は工業用となっており、自動車(ディーゼル車)の排気ガスに含まれる有害物質を無害化する触媒としての利用が全体の約40%、その他、化学や医療、バイオ、コンピュータ等の利用を含めると工業利用は全体の約60%程度も占めています。

※その他は小口投資など

このことからプラチナ投資を検討するにあたっては宝飾品としての需要だけでなく工業用としてのプラチナの動向にも注視していかなければなりません。

特に全体の約40%を占めているディーゼル車の触媒としての動向には注意が必要です。ディーゼル車の販売台数が低下することやプラチナに変わる新たな触媒用素材の利用等が起きた場合などプラチナ価格に影響がでるリスクがあります。

プラチナの希少性

プラチナは金に比べて採掘量が非常に少ない鉱物です。

金の採掘量(生産量)はこれまでの地球全体の合計で約18万トンと一般的に考えられていますが、プラチナの採掘量は金の約20分の1から25分の1程度だといわれています。

その理由はプラチナの採掘できる場所が南アフリカやロシアなどの限られた場所でしか採掘することができないこと、また原鉱石1トンあたりに含まれるプラチナの含有量が約3gほどしかとれないことが要因です。

このことからモノの価格の決まり方(需要と供給)で考えると供給量が限定的なプラチナは価格が安定しやすい(下落リスクが低い)といえますが、一方で供給量が少ないことがマーケットを小さくしてしまうことにもつながりますので経済や社会情勢の変動による要因やプラチナ自体の個別の要因で価格が大きく動く価格変動リスクがあります。

なお、価格変動リスクとは価格が下落することだけでなく価格が上昇することも含めた価格変動のブレ幅のことです。

hana
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採掘量が少ないことは需給面ではプラスですが少なすぎることで価格変動の幅が大きくなりやすいのでプラチナ投資をするさいはこの点にも注意が必要です。

プラチナ投資のメリットとリスク

プラチナ投資のメリットとリスクをそれぞれ紹介します。

プラチナ投資のメリット

・「プラチナ」という実物資産を投資対象にしているため金や不動産と同様にプラチナ自体に価値が認められている(価値がゼロになる可能性はまず考えられない)

・株券や債券のような発行体(企業)を裏付けとした投資ではないので、発行体の倒産等による信用リスクがない

・供給量が限られている(希少性が高い)ので価格が下落しにくい(需要を上回る供給がされる可能性は低い)

プラチナ投資のリスク

・プラチナ投資は元本が保証された商品ではないため売却時や保有中に購入価格を下回るリスクがある

・供給量の少なさからマーケットが小さいため価格変動リスクが大きい

・約40%を占めるディーゼル車の触媒としてのプラチナ動向に注意が必要

・採掘場所が南アフリカやロシアなど限定的ですのでこれらの国の経済動向に注意が必要

・日本で取引するさいは為替相場の影響を受けるため為替レート次第で価格が変動するリスクがある(円高で価格が下がり、円安で価格が上がる)

・プラチナ投資は値上がり益(キャピタルゲイン)が投資利益となり、株式にみられる配当金などのインカムゲインはない

プラチナに投資する4つの方法

プラチナに投資する4つの方法として「プラチナの現物」「プラチナ積立」「プラチナETF」「白金先物取引」をそれぞれ紹介いたします。

なお、プラチナ投資の方法は金に投資する方法とほぼ同じですのでよろしければこちら↓の記事も参考にされてください。

プラチナの現物

プラチナに投資する方法その①は「プラチナの現物」を購入する方法です。

プラチナの現物には長方形のバーになっているインゴット(プラチナ地金)やコインがあります。

インゴットもコインもサイズ(重量)別にラインナップされておりインゴットでは5g程度から、コインでは10分の1オンス(約3.1g)程度から購入することができます。

購入場所は地金商や貴金属メーカー、取扱いのある百貨店や宝飾品店、時計店等で、店頭やホームページに掲載されている小売価格で購入することができ、買取価格で売却することができます。

価格はその日のプラチナ相場と為替レートを基準に計算されますので、売買タイミングには注意が必要です。

また、プラチナの現物に投資する方法には「プラチナ製品」を購入する方法もあります。

プラチナ製品とはプラチナの指輪やネックレス等のジュエリーやプラチナ無垢の時計などのことで趣味と実益を兼ねたプラチナ投資が可能です。

投資として考えた場合のポイントはプラチナの重量と価格の関係(1gあたりの価格)ですが、中古品であれば割のいい商品がみつかりやすいです。

プラチナ積立

プラチナに投資する方法その②は「プラチナ積立」です。

プラチナ積立とは月々3,000などの比較的少額の資金でプラチナに投資できる方法です。

ドルコスト平均法という購入方法(毎月の積立額を按分して毎日購入)で買い付けていきますので相場が安い日には多めに購入でき相場が高いときは少量の購入に抑えられるのでトータルの購入単価を平準化できるメリットがあります。

地金商や貴金属メーカーなどでプラチナ積立をはじめることができますが、利用にあたっては事前に会員登録や引き落とし口座の設定等の各種手続きが必要です。

また、年会費や売買手数料等が取扱会社によって変わりますのでその点も事前に押さえておきましょう。

プラチナの保管は取扱会社が行いますが保管方法には特定保管と消費寄託があり消費寄託の場合は取扱会社に破産などの事由が発生してしまうと積み立てたプラチナが返還されないリスクがありますのでご注意ください。

プラチナETF

プラチナに投資する方法その③は「プラチナETF」の購入です。

プラチナETFとは証券取引所に上場しているプラチナ価格に連動した値動きをする投資信託です。

上場株式と同じように証券取引所の取引時間内に価格をみながら買い注文や売り注文を出すことができます。

信用取引口座を利用することで売りから入り買い戻すことで利益を得る投資もできますので相場の上げ下げにあわせたプラチナ投資をすることも可能です。

上場しているプラチナETFには信託報酬が間接的に発生しますが3,000円以内で購入可能なもの、後々プラチナの現物との交換が可能なものもあります。

プラチナ投資でETFを活用するメリットは少額で購入できるので資産を分散しやすい、日にちをわけて購入することによる時間分散の効果など利点も多くありますが、公開された取引所での売買ですので相場の急変等による需給悪化の影響は現物に比べて大きくなりやすいのでリスク面にも注意しましょう。

白金先物取引

プラチナに投資する方法その④は「白金先物取引」の利用です。

白金先物取引とは将来のある時点(限月)の白金(プラチナ)をいくらで買う(またはいくらで売る)という売買の約束をする取引です。

証拠金を差し入れる(預託する)ことで、資金の十数倍~数十倍の取引ができますので白金の値動き次第で大きく利益がでることもあれば大きく損失がでる可能性もある取引です。

投資経験が浅い場合やプラチナ投資を少額でコツコツはじめたい方には向かない取引ですので利用する場合は十分にリスク面を検討してからにしましょう。

さいごに

今回はプラチナに投資するうえでのプラチナの特性やリスク、投資方法として「プラチナの現物」「プラチナ積立」「プラチナETF」「白金先物取引」について説明しました。

プラチナと金は投資方法が似ていることもあり同一種類の投資対象にみられることが多いのですが、全く違う鉱物ですので投資をするさいはプラチナの特性を十分に検討して投資判断をしましょう。