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理論株価を配当金から簡単に計算する方法【配当割引モデル】

理論株価を配当金から簡単に計算する方法【配当割引モデル】
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こんにちは。

ファイナンシャルプランナー(1級FP技能士)のhanaです。

この記事では↓

欲しかった株が2,000円から1,500円に値下がりしていたから思わず買っちゃったんだけど、お得な買い物だったのかどうか調べたいから理論株価を簡単に計算する方法を教えてください。

こんな問題を解決します。

理論株価とは

理論株価とは企業の現在の株価が企業本来の価値と比較して適正かどうかをみる投資判断指標の一つです。

株価というものは買いたい人と売りたい人の「せり」の仕組みで価格が決まりますので、短期的には価格にばらつきが生じますが、長期的な視点でとらえた場合、株価は企業価値に近づいていくという考え方をもとに投資の参考にされています。

理論株価の求め方は会社の「資産価値」「事業価値」「利益価値」「成長価値」等をもちいて、これらを単発または組み合わせることで算出する方法が一般的です。

ただし組み合わせ方(何を基準にするのか)や独自の手法を加えることにより理論株価は同一の会社を評価した場合でも全く異なる値になる場合があります。

「理論株価」とは、その銘柄の業績予想から導いた”3つの価値”(資産・利益・成長)の合計。
引用:理論株価とは 

hana
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インターネットや雑誌等でさまざまな会社が理論株価を算出していますが評価方法の違いで理論株価の数値は大きく異なっています。

この記事では理論株価を簡単に算出する方法として会社の「配当金」を基準にしたものをお伝えいたします。

配当割引モデル

配当割引モデルとは各期ごとに予想される1株あたりの配当金を投資家が希望(要求)する利回り(期待収益率)で割り引くことで株式の内在価値(理論株価)を求める方法です。

求めた理論株価を現在の株価と比較することで株価の割安・割高を判断することができます。

配当割引モデルとは、企業が発行している株式の適正な簿価を算出するための方法のひとつで、将来にわたって予想される一株あたりの配当額と、投資家が投資先に対して要求する利回りを用いて算定
引用:配当割引モデル(東海東京証券)

配当割引モデルにはゼロ成長配当モデルと定率成長配当割引モデルがあります。

ゼロ成長配当モデル

ゼロ成長配当モデルとは会社の配当が将来にわたり一定であると仮定して理論株価を計算する方法です。

定額の配当が将来にわたって続くため定額配当割引モデルともいいます。

ゼロ成長配当モデルの計算式

予想される配当金÷期待収益率=理論株価

計算例:投資家の期待収益率が10%、1株あたりの配当金が25円で将来にわたり一定である場合の理論株価

25円÷0.1(10%)=250円

hana
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理論株価が250円ですので現在の株価が250円を超えていれば割高、250円以下なら割安と判断することができ、購入時の一つの参考にすることができます。

なお上記計算例は期待収益率10%と仮定して計算していますが、仮に期待収益率が1%であれば理論株価は2,500円となります。これは配当が同一であれば投資家の希望(要求)する期待収益率が低いほど理論株価は高い数値になるということです。

そのため、この理論株価は企業本来の価値を表す価格ではなく、あくまで投資をするうえでの割安・割高を判断する指標にすぎない点はご留意ください。

定率成長配当割引モデル

定率成長配当割引モデルとは会社の配当が将来にわたり定率で成長していくと仮定して理論株価を計算する方法です。

定率成長配当割引モデルの計算式

予想される配当金÷(期待収益率-期待成長率)=理論株価

計算例:投資家の期待収益率が10%、1株あたりの配当金が25円で毎年3%の定率で配当が成長していく場合の理論株価

25円÷(0.1-0.03)=357円

※小数点四捨五入

<勉強になる動画>

<配当割引モデル>

配当割引モデルの注意点

今回は理論株価を簡単に計算する方法として「配当割引モデル」をお伝えしました。

この方法は「配当金」が基準ですので配当がゼロの会社には活用することができませんし、理論株価自体も配当金と期待収益率に依存した数値となりますので企業全体の価値判断としての目安にはなりません。

ですが、計算の容易さや判断基準(配当と期待収益率)の明確さから投資判断をする一つの参考にはなりますのでお役立ていただけますと幸いです。

hana
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株式投資におすすめの証券会社について、手数料体系や取扱商品を解説している記事です。よろしければご参照ください。